2005年06月26日

そして誰もいなくなった(アガサ・クリスティー 著)

お互いに面識のない10人の男女が、オーエンと名乗る男に招待され、
孤島であるインディアン島にやってきた。

元判事の老人、退役軍人、家庭教師、医師、召使、元警部の探偵など
さまざまな職業、年齢にわたる招待客は、
夕食をとりながら、招待主のオーエン氏を待っていた。

夕食も終わり、みなくつろいでいる最中に、
どこからともなく、10人の招待客の過去の犯罪について、
1人ずつ告発する声が不気味な声が響く。

たちの悪いいたずらに腹を立てた一行は島を去ろうとするが、
舟がないために逃げ出すことができず、島にとどまっている間に、
古い子守唄の歌詞の通りに、1人、また1人と殺されていく。

インディアン島は、孤島。招待客以外に人はいないはず。
誰かが潜んでいるのか? それとも・・・。

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「オリエント急行の殺人」 「アクロイド殺し」と並んで、
ミステリーの女王、アガサ・クリスティーの代表作です。
原題は「Ten Little Niggers」で、1939年に出版されました。
ただ、「Nigger」という差別用語が入っているせいか、
最近では「And Then There Were None」という題名で発売されています。

何回も聞きたい歌、何回も観たい映画というのは結構ありますが、
何回も読みたい推理小説ってのはなかなかないと思います。
ミステリーなのに1年に1回くらい読み返しています。
家にはなぜか2冊あります。間違って捨てたかと思って
もう1冊買ってしまったようです。そのくらい面白い!

子守唄の通りに1人1人殺されていくという緊張感、
犯人は招待客の中にいるのか?誰が味方で誰が敵なのか?
といった招待客たちの心理描写などが素晴らしく、
自分も招待客の1人であるような恐怖感を感じます。

長さもちょうどよく、中身が濃い。
上下巻とかで1冊分しか中身のないような本とは違います。
3〜4時間あれば十分読めると思うので、今度の休日にいかがですか?
購入したことを決して後悔させない逸品です。

クリスティー本人の手で戯曲化されているので、
映画や舞台などでもおなじみですが、原作とは結末が変えられています。
最近では、山口祐一郎、匠ひびき、沢田亜矢子らのキャストで、
舞台として甦りました。

クリスティーファンとして観に行ってみましたが、
ストーリーはやはり原作のほうが好きだな。


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5 本当に怖いんです・・・でも・・・
5 構想の素晴らしさに比べ実装に難点が
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4 犯人を知っていたために、、、

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