2005年11月08日

レベル7(セブン)(宮部 みゆき 著)

若い男が眠っていた。彼が目覚めると、見知らぬ部屋の中だった。
隣には、見知らぬ女性が眠っている。彼女の名前が思い出せない。
いや、彼女の名前どころか、自分の名前も思い出せなかった。
記憶を失ってしまっているのだ。そして、2人の腕には「Level7」の文字が。
いったい何があったというのか・・・。

「明日 レベル7まで行ってみる 戻れない?」
奇妙な言葉を残して家出をした女子高生、みさお。
彼女と親しかったカウンセラー、悦子は彼女の家出に疑問を抱いていた。
ある夜、悦子にみさおから電話がかかってくる。
「真行寺さん、たす・・・。」

自分たちが何者なのかを突き止めようとする男女と、
女子高生の行方を捜そうとするカウンセラー。
彼らはその行動の過程で、凶悪な事件であった「甲山荘事件」にたどり着く。
はたして、「レベル7」とはいったい・・・。

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600ページを超える、緊迫の4日間を描いたミステリー。
記憶喪失の男女が、自分たちが何者かを探っていくストーリーと、
家出した女子高生の行方を捜すカウンセラーのストーリーが
途中で交錯し、過去の殺人事件にたどり着くという話です。

「ホテルニュージャパンの火災」と「精神病院でのリンチ事件」という、
現実に起こった事件がモチーフとなっていて、
「カード破産」「夜逃げ」を扱った「火車」
「住宅ローン破綻」「占有屋」を扱った「理由」同様、
時事問題をうまく作品の中に取り入れています。

手にとってみると、おそろしくぶ厚い本ですが、
独特のスピード感があって、あっという間に読めてしまいます。
結構映画向きなストーリーなんだけど、映画化されないのかなあ。


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レベル7(セブン)
レベル7(セブン)
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宮部 みゆき
新潮社 (1993/09)
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おすすめ度の平均: 4.33
5 読み終えるまで何も手に付かなくなる1冊です!
4 偶然も必然のうち
5 長編ならではの大仕掛けに魅せられます。

mano_oil at 04:22│Comments(0)TrackBack(0)宮部 みゆき 

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