2005年07月03日

「クビ!」論。(梅森 浩一 著)

チェース・マンハッタン銀行の元日本統括人事部長の著者が語る、
1000人のクビを切った、自らの体験談。

日本企業でおこなわれている「クビ切り」と
外資系企業でおこなわれている「クビ切り」との違いを指摘し、
正しく社員のクビを切れば企業は息を吹き返し、
クビを切られた社員も残った社員もやりがいを持って働けると主張する。

終身雇用、年功序列の時代が終焉し、成果主義が盛り込まれ、
「大クビ切り時代」を迎えた日本のサラリーマン必読の書。

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外資系企業を渡り歩いた人事のプロが語る人事論。
上手なクビ切りの方法、クビになる社員の特徴、
大クビ切り時代をどう迎えたらいいのか、など、
サラリーマンには参考になる情報が載っています。

外資系企業のクビ切りは、社員を裸で放り出すようなことはせず、
退職パッケージなる優遇措置がとられるという話、
上司と部下の上下関係は日本企業の比ではないという話など、
興味深い話がいろいろ盛り込まれています。

ただ、外資系企業にしか勤めた経験のない人に、
「日本の経営者は外資系企業のマネをしろ」と言われても
いまいちピンと来ませんね。
アメリカ人に、「日本の会社は間違っている。アメリカの方式に合わせろ」って
言われているのと一緒ですもんね。
外部に学ぶべきところはもちろん取り入れるべきですが、
外資系企業がすべて優れているということでもないでしょうから。

また、団塊の世代を無能呼ばわりしていますが、
たぶん、ビジネス書のストライクゾーンである30〜40代に
媚を売っているような印象を受けます。

ただ、読み物、ドキュメンタリーとして読むと本当に面白い本です。
文才もあるんでしょうね。文章も平易で1時間ちょっとあれば読めますよ。


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「クビ!」論。
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梅森 浩一
朝日新聞社 (2004/10/15)
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4 リストラの方法論の本
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mano_oil at 00:05│Comments(0)TrackBack(1)ビジネス書 

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1. 梅森浩一『クビ論』  [ itchy1976の日記 ]   2006年01月01日 02:31
「クビ!」論。朝日新聞社このアイテムの詳細を見る 今回は、梅森浩一『クビ論』を紹介します。本書の構成は、著者の経歴(どういう経緯でクビキラーになったのか)、1000人ものクビをきった様子、こんな人がクビを切られる、日本企業のクビ切りシステム、大クビ切り時代をど...

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