2005年10月23日

新版 年収300万円時代を生き抜く経済学(森永 卓郎 著)

小泉首相の構造改革の本質とは、新たな階級社会を作るための改革だ。
一般市民は新興の金持ちに支配され、這い上がることの難しい社会になっていく。

いわゆる勝ち組と負け組にはっきり分かれる社会に作り変えられ、
サラリーマンの給与格差も急速に広がっていく。
勝ち組の年収1億円のサラリーマンから、負け組の年収100万円のサラリーマン。
一般サラリーマンの年収は、グローバルスタンダードの300〜400万円まで
下がっていくだろう。

今の中間層にいる大部分の人は負け組にならざるを得ない。
勝ち組になるためには、家族を犠牲にして寝る間も惜しんで働き、
人の足を引っ張り、上司にゴマをすり、激しい競争に打ち勝つことだ。
あなたはそれでも勝ち組になりたいですか?そして、勝ち組になれますか?

年収300万円台でも豊かな生き方は十分可能なのだ。
著者が提言する、限られた収入の効率的な使い方とは・・・

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ハードカバーにて2003年に発行された2冊の著書、
「年収300万円時代を生き抜く経済学」と
「続・年収300万円時代を生き抜く経済学」を文庫にて再編集した本です。
年収300万円台でも、工夫と制度利用によって、
十分に暮らしていけると主張しています。

確かに、年収300万円程度であれば、所得税もほとんどかからず、
手取り収入に近い金額になるのでしょう。
では月25万円の収入で暮らしていけるのか、と考えると、
意外にも暮らしていけそうな感じがします。
しかし、生命保険にも入れず、貯金もできないでしょうし、
病気になっても病院に行くことすら躊躇するでしょう。
予想外の支出があったら、完全にアウトです。
こういうのを「暮らしている」というのかどうか・・・。
「生きている」と言った方が正しいような感じですね。

ただ、著者が言うように、今後所得の格差が開いていくことは間違いないでしょう。
大部分のサラリーマンの年収が300万円台になるというのは大げさにしても、
年収が右肩上がりということはあり得ない世の中になってきています。
やや極論に走っている内容ではありますが、こういう本を読んで
リスクヘッジを図ることも重要なのではないでしょうか。


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森永 卓郎
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4 一貫したスタイルに拍手
4 サラリーマンの幸せは報酬ではないと言い切っています

mano_oil at 02:41│Comments(0)TrackBack(0)森永 卓郎 

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