晴読雨読:Black Jack―The best 14stories by Osamu Tezuka (14)（手塚　治虫　著）

2006年05月01日

Black Jack―The best 14stories by Osamu Tezuka (14)（手塚　治虫　著）

ピノコとサーカスを観に来ていたブラック・ジャックの目の前で、
空中ブランコからの転落事故が発生する。
ケガをしたのは、一卵性双生児の片割れだった。

彼らは、一方がケガをするともう一方にも同じ場所にミミズ腫れができ、
一方が死ねばもう一方も死んでしまうものと信じていた。

手術のため切開すると、もう一方の腹に切開の跡のようなミミズ腫れができた。
このやっかいな患者たちに対して、ブラック・ジャックが取った方法とは・・・？

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一方が死んだ時、もう一方も死んでしまうと信じている一卵性双生児の物語、
「コルシカの兄弟」をはじめとして、

「電話が三度なった」、母親を亡くした青年はＢ・Ｊを狙い、医者に復讐しようとする。
「かりそめの愛を」、末期ガンのミチルの願いは結婚で、Ｂ・Ｊと式をあげるが・・・。
「満月病」、恩師、本間博士の娘がかかった奇病にＢ・Ｊは無償の手術をかって出る。
「魔王大尉」、民間人を大量虐殺したケネス大尉の手術にＢ・Ｊが立ち会わせたのは？
「浦島太郎」、炭鉱の事故にあった少年は５５年もの間眠り続けていたが・・・。
「小さな悪魔」、母親が流産したのはＢ・Ｊのせいと信じる少年は睡眠薬を持って・・・。
「ペンをすてろ！」、ベストセラー漫画の作者の青年は実はゴーストライターだった！
「激流」、橋が壊れ、渡し舟に乗ったＢ・Ｊは舟の上で船頭を帝王切開するが・・・。
「フィルムは二つあった」、重症患者の手術を映画として撮られるＢ・Ｊと辰巳先生。
「鯨にのまれた男」、鯨にのまれた男は顔が変わり記憶も失って帰ってきたが・・・。
「消えさった音」、空港の爆音でノイローゼになった男にＢ・Ｊが施した手術とは？
「ブラック・ジャック病」、Ｂ・Ｊの名前が付けられたアフリカ奥地での奇病の正体は？
「Ｂ・Ｊそっくり」、患者から法外な報酬を取る黒松医師に対し、Ｂ・Ｊは・・・？
全１４話のストーリーを収録。

神技ともいえる手術を施す代わりに、法外な治療費を要求する
モグリの無免許医であるブラック・ジャックがおりなす感動のストーリー。

「医師免許は持っているが、医者ではない」手塚治虫と、
「医師免許は持っていないが医者である」ブラック・ジャックは
全く正反対の人物ですが、自分の腕一本でとてつもない報酬を
得ることができる職人として、相通ずるところがあると思います。

自分の影法師のような医師を見ることで、ブラック・ジャックが苦悩する姿が見られる
「Ｂ・Ｊそっくり」が、この中では一番のオススメです。

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