2006年06月27日

ヒッコリー・ロードの殺人(アガサ・クリスティー 著)

エルキュール・ポアロの有能な秘書、ミス・レモンは、
今まで一度たりともタイプミスをしたことがなかったが、今朝は違っていた。
きわめて簡単な手紙のタイプに3ヶ所も誤字があったのだ。
その原因は、彼女が姉から相談された奇妙な事件のせいだった。

彼女の姉、ハバード夫人はロンドンのヒッコリー・ロードにある学生寮で
寮母の仕事についていたが、この学生寮では最近、盗難事件が頻発していた。
しかし、盗まれたものはささいな物ばかりで、警察に届けるのもためらわれた。

この話に興味を持ったポアロはハバード夫人の元を訪れ、
学生寮に住む学生たち向けに講演をさせてもらうことにする。
講演の後、学生たちの話を聞いたポアロは、この事件について
いますぐ警察を呼ぶべきだと主張する。

まもなくその学生寮で、学生の1人が毒殺されるという事件が起こった。
2つの事件に関連はあるのか?あるとすれば、盗難事件の意味は?
愛憎渦巻く学生寮で、ポアロの推理が冴えわたる!

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「そして誰もいなくなった」 「アクロイド殺し」が有名な、
ミステリーの女王、アガサ・クリスティーの作品です。
原題は「Hickory Dickory Dock」で、1955年に出版されました。

今回のポアロは、ロンドンにある学生寮での連続盗難事件に首を突っ込みます。
盗まれた物は他愛もない物ばかりでしたが、ポアロはこの事件の概要を聞き、
一刻の猶予もなく警察を呼ぶべきだと主張します。

ポアロの読み通り起こった殺人事件の容疑者は学生寮の住人たち。
人種も国籍もまちまちのこの寮で、脛に傷を持っていそうな人物は数多く、
ポアロの捜査も困難を極めますが、そこは灰色の脳細胞を持つ名探偵、
最後にはきっちり犯人を突き止めてくれます。

物語の核心部分ではないにせよ、さしたる捜査の記述もないまま
急に明らかになる事実が散見され、いまいち納得できない部分もありますが、
まあ、よく考えられたミステリーであることは間違いないですね。


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5 成長することのない子供・・・幼稚な殺人者(;´Д`)ハァハァ 
4 ミスレモンファンに。


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