2006年10月09日
亡国のイージス(福井 晴敏 著)
千葉県の南端、館山にほど近い山間の小さな町で母と2人で暮らす、如月行。
母が亡くなり、クズ同然の父に引き取られたが、祖父だけは行の味方だった。
しかし、金に困った父は行に財産を残そうとする祖父をその手にかける。
真相を知った行は、祖父の仇を討った後で忽然と姿を消す。
海上自衛隊の技術士官だった父の影響で、海上自衛官を志した宮津弘隆は、
誰からも頼りにされる性格で順調に出世し、艦長を任されるまでになった。
海上自衛隊は現有する全護衛艦のイージス化を計画し、その一番艦として
ミサイル護衛艦「いそかぜ」が選ばれ、宮津が艦長に指名される。
北朝鮮偵察局始まって以来の恐怖と評される、工作員ホ・ヨンファは、
米軍が沖縄の弾薬基地で密かに開発した最強兵器「ネスト」の強奪に成功した。
奪還を目指す防衛庁情報局、通称ダイスの局員をあざ笑うかのように、
彼は部下と「ネスト」とともにその行方をくらます。
決して交わるはずのない3人の男たちの運命が「いそかぜ」で交錯する。
自分のため、息子のため、祖国のためと3人がそれぞれの理由で、
自らに課せられた任務を全うしようとする時、周りのクルーたちが、
そして、東京1千万人の都民の命が危機にさらされる。
日本を震撼させた未曾有の事件と、それに立ち向かう男たちを描いた珠玉の作品!
母が亡くなり、クズ同然の父に引き取られたが、祖父だけは行の味方だった。
しかし、金に困った父は行に財産を残そうとする祖父をその手にかける。
真相を知った行は、祖父の仇を討った後で忽然と姿を消す。
海上自衛隊の技術士官だった父の影響で、海上自衛官を志した宮津弘隆は、
誰からも頼りにされる性格で順調に出世し、艦長を任されるまでになった。
海上自衛隊は現有する全護衛艦のイージス化を計画し、その一番艦として
ミサイル護衛艦「いそかぜ」が選ばれ、宮津が艦長に指名される。
北朝鮮偵察局始まって以来の恐怖と評される、工作員ホ・ヨンファは、
米軍が沖縄の弾薬基地で密かに開発した最強兵器「ネスト」の強奪に成功した。
奪還を目指す防衛庁情報局、通称ダイスの局員をあざ笑うかのように、
彼は部下と「ネスト」とともにその行方をくらます。
決して交わるはずのない3人の男たちの運命が「いそかぜ」で交錯する。
自分のため、息子のため、祖国のためと3人がそれぞれの理由で、
自らに課せられた任務を全うしようとする時、周りのクルーたちが、
そして、東京1千万人の都民の命が危機にさらされる。
日本を震撼させた未曾有の事件と、それに立ち向かう男たちを描いた珠玉の作品!
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「終戦のローレライ」、「戦国自衛隊1549」などの作品で知られる福井晴敏の作品。
米軍の秘密化学兵器を強奪した北朝鮮の工作員と戦う防衛庁情報局局員と
彼らの双方に協力する自衛隊員たちを描いた、戦闘シミュレーション小説。
ストーリーがよく練り上げられていて、スケールの大きさを感じさせます。
与えられた任務に忠実であろうとしても、非情には徹しきれない行、
バカ正直にもほどがあり、読んでいて腹立たしくなるほどの先任伍長、
自分で自分に課した任務と部下の安全との狭間で悩む宮津艦長など、
登場人物がとても魅力的に描かれていて、文庫で2巻組という超大作なのですが、
続きが気になり、あっという間に読み切れてしまいます。
設定の緻密さ、展開の速さ、登場人物の描写などどれをとっても素晴らしいのですが、
最終的な結末はあの形でないと収集がつかなくなったのかな。
終盤までのスケールの大きさに比べて、結末がついていってないような
気がするのは、読者の欲張りすぎなのでしょうか。
ただ、全編通して見れば素晴らしい小説であることは間違いありません。
「終戦のローレライ」は、内容的には正にフィクションという感じでしたが、
こちらの話は北朝鮮の核実験のニュースが取りざたされている今、
ここまで大規模ではないにしてもひょっとしたら可能性のある話で、
そういう意味では納得感がありますね。
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映画化には期待と不安
人の顔が見えるエンタテイメントを
上等なストーリーテラーの実力に脱帽!
文庫だからこそ
亡国の楯、それは…
「終戦のローレライ」、「戦国自衛隊1549」などの作品で知られる福井晴敏の作品。
米軍の秘密化学兵器を強奪した北朝鮮の工作員と戦う防衛庁情報局局員と
彼らの双方に協力する自衛隊員たちを描いた、戦闘シミュレーション小説。
ストーリーがよく練り上げられていて、スケールの大きさを感じさせます。
与えられた任務に忠実であろうとしても、非情には徹しきれない行、
バカ正直にもほどがあり、読んでいて腹立たしくなるほどの先任伍長、
自分で自分に課した任務と部下の安全との狭間で悩む宮津艦長など、
登場人物がとても魅力的に描かれていて、文庫で2巻組という超大作なのですが、
続きが気になり、あっという間に読み切れてしまいます。
設定の緻密さ、展開の速さ、登場人物の描写などどれをとっても素晴らしいのですが、
最終的な結末はあの形でないと収集がつかなくなったのかな。
終盤までのスケールの大きさに比べて、結末がついていってないような
気がするのは、読者の欲張りすぎなのでしょうか。
ただ、全編通して見れば素晴らしい小説であることは間違いありません。
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特典映像に期待大ですね!!!亡国の楯、それは…
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1. 亡国のイージス [ 1-kakaku.com ] 2006年12月06日 05:18
最新鋭の防空システムを搭載したイージス護衛艦「いそかぜ」に、沖縄米軍基地から盗まれた化学兵器「GUSOH」が特殊工作員によって持ち込まれたのだ。「いそかぜ」の先任伍長の仙石はその情報をつかみ、新入りの如月が工作員ではないかと、目星をつけるが、副長から離艦命...