2007年11月13日

私の夫はマサイ戦士(永松 真紀 著)

赤道直下のケニア共和国を拠点にする海外旅行の添乗員さんが、マサイの嫁に。

首都ナイロビから遠く離れ、タンザニアとの国境付近にあるマサイ・マラ国立保護区、
エナイボルクルム村が彼女の嫁ぎ先。その夫は推定30歳、7頭のライオンと象を
仕留めたという勇猛果敢な本物のマサイ戦士だ。

一夫多妻制のもとで第二夫人として迎えられた彼女。贈られる結納金は牛4頭、
嫁入り道具はひょうたん4つ。野生動物が群れをなすサバンナの真ん中にある
アフリカ・マサイの村での新婚生活とは・・・。

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アフリカ・ケニアを拠点とする日本の添乗員である著者が、自らの嫁ぎ先である
マサイの文化や習慣を紹介するエッセイ。

21世紀になっても他の部族と戦闘があることや、携帯電話が必須の道具であること、
マサイの性生活、死生観などについても驚きながら興味深く読ませてもらった。
すごく読みやすい文章で書かれており、ぐいぐいと内容に引き込まれてしまい、
かなり筆力のある著者だと感心させられた。

この本を読んで最も考えさせられたのが、著者が学生のツアーをマサイの村に
案内したときのくだりである。学生たちは著者の夫のマサイ戦士にたくさん質問を
したそうだが、彼らが自信に満ち溢れ、何の不安も持たずに生きていることに
感銘を受けたのだそうだ。人生に迷いはなく、迷った時はすべてを知っている長老に
聞けば正しいことを教えてくれる、と。
「私たちには相談する長老がいない。マサイが羨ましい」と言う学生もいたという。

確かに、何でも相談できる長老がいるってのはうらやましいかもしれない。
ただ、相談できる人が実際にいても、その人の言うことを無条件で信じるってことが
我々には難しいだろう。長老の言ったように行動して仮に失敗したとしても
長老のせいでなく自分のせいだと納得するような覚悟がないと、軽々しくマサイが
うらやましいとは言えないなあ。長老を固く信じているという信念を持てることに
ついてはうらやましいと思うけど。


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私の夫はマサイ戦士
私の夫はマサイ戦士
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5 マサイの性文化が興味深かった
2 時期尚早…
1 タイトルほど・・・

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