2008年12月08日

楽園(宮部 みゆき 著)

「模倣犯」の事件から9年が経った。フリーライター・前畑滋子は当時の事件に
主人公の1人として関わったものの、そのショックからなかなか立ち直れず、
事件の顛末なども手記として発表してはいなかった。

ようやくライターの仕事を再開する気になり、友人の編集プロダクションに
机を持つ身になった滋子の元に荻谷敏子という女性が現れた。
12歳で死んだ彼女の息子は、特殊な能力があったのではないかというのだ。

彼女が持参したノートブックには、少女が横たわる家が描かれていた。
16年前に殺された少女の遺体が発見されるという事件が発覚する前に、
それを絵に描いていたというのだ。

初めは信じていなかった滋子だったが、少年が描いたという別の1枚の絵を見て
愕然とする。少年の能力は本物だったのだろうか・・・。

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ハードカバー770ページ余りを1日で読み切ってしまった。
宮部みゆきの作品を読むときはだいたいこんな感じになってしまう。
読みたいのはやまやまだけど、超長編だからなかなか手が出ないんだが、
一旦読み始めると途中で止めることができなくなり、結局夜更かしするハメになる。

内容は、直木賞を取ったあの「模倣犯」の続編として書かれた作品。
続編と言うより、主人公・前畑滋子のその後と言った方が正しいのだろうか。
実際、「模倣犯」のその後の展開などは最低限しか書かれていないのだから。

まるで関係ない話の羅列がだんだんと組み合わさっていき、1つの結末を迎えるという
いつもの宮部作品という感じの章立てではないのだが、圧倒的な技術というのか
ぐいぐいと読ませるのはさすが宮部みゆきだと感じた。

超能力を題材にした作品は日本推理作家協会賞を受賞した「龍が眠る」があり、
これは本当に面白い作品だったのだが、今回の作品も負けず劣らず面白い。
無駄に文章が長くて、4分の3でも十分成り立つような「模倣犯」よりも、
こちらの方が読後感はよかった。二転三転するどんでん返しはあまりなかったけど。

この前畑滋子さんは、何年かしたらまた事件に巻き込まれるような気がするなあ。
次回の事件を期待して待つことにしよう。


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楽園〈上〉
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1 残念な作品
4 約束が反故に
4 加害者の家族・・・
4 アタシは怖かった。
5 正直模倣犯より好き

mano_oil at 01:29│Comments(0)TrackBack(0)宮部 みゆき 

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