2009年08月12日

ホームレス大学生(田村 研一 著)

1993年、夏の朝。
体を起こし、ねぼけまなこで辺りを見渡すと、そこにはあるはずの壁も屋根もなかった。
そう、われわれ田村家の家がなくなってしまったのだ。

大ベストセラーになった、麒麟・田村裕の「ホームレス中学生」の世界を
当時大学生だったお兄さんの立場から描いたアナザーストーリー。

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「ホームレス中学生」に続いて、田村裕の実兄の著書であるこちらも読んでみた。
当時中学生だった裕少年とは違い、お兄さんは長兄としての責任を感じ
裕とは別の苦悩を抱えていた。幸いにして周りの温かい家族に支えられ、
一時はホームレスになりながらも、また3人一緒に暮らすことができるようになる。

田村兄弟は本当に仲がいい。兄弟愛というものがひしひしと伝わってくる。
兄は兄なりに、姉は姉なりに、弟は弟なりにお互いのことを考え、
自己犠牲の精神を持っている。
こうした強い絆があったからこそ、あのような困難を乗り越えることができたのだろう。

お兄さんは野球部に所属していたということだが、弟がクラブを辞めたいと言い出し
「クラブだけは絶対に辞めるな。最後までやれ」と叱咤激励するシーンがある。
確かにお兄さんのいう通りだと思う。ひとつのことをやり抜いた達成感、
反復練習やチームプレイの大切さなど、部活動からは得るものが非常に多く、
弟にそういった大事なことを体験させたかった気持ちはとてもよくわかる。

若いころから相当の苦労を強いられたお兄さんは、いまどのような生活を
送っているのだろうか。この著書で印税生活できるほど売れたわけではないと思うが、
幸せな生活を送っていてほしいものだと心底思う。


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5 頑張ったお兄ちゃん
1 これは売れない
5 自分の身近な所でこんな話があったなんて・・・
5 親子の愛情の大切さが伝わります

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