宮部 みゆき

2008年12月08日

楽園(宮部 みゆき 著)

「模倣犯」の事件から9年が経った。フリーライター・前畑滋子は当時の事件に
主人公の1人として関わったものの、そのショックからなかなか立ち直れず、
事件の顛末なども手記として発表してはいなかった。

ようやくライターの仕事を再開する気になり、友人の編集プロダクションに
机を持つ身になった滋子の元に荻谷敏子という女性が現れた。
12歳で死んだ彼女の息子は、特殊な能力があったのではないかというのだ。

彼女が持参したノートブックには、少女が横たわる家が描かれていた。
16年前に殺された少女の遺体が発見されるという事件が発覚する前に、
それを絵に描いていたというのだ。

初めは信じていなかった滋子だったが、少年が描いたという別の1枚の絵を見て
愕然とする。少年の能力は本物だったのだろうか・・・。
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2008年01月30日

名もなき毒(宮部 みゆき 著)

まだ残暑の残る9月中旬、愛犬を連れて散歩する老人の姿があった。
公園を抜け、折り返し点にあるコンビニで紙パックのウーロン茶を買った彼は、
帰り道にそのウーロン茶を飲み、帰らぬ人となってしまった。
青酸カリによる連続無差別毒殺事件の4人目の被害者となったのだ。

財閥企業「今多コンツェルン」で社内報を編集する杉村三郎は、
部署内でトラブルを起こした女性アルバイトの経歴調査のため、
私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで偶然出会った女子高生・美知香は、
連続無差別毒殺事件で4人目の被害者となった老人の孫だった。

そんな縁から事件のことを調べ始めた杉村の会社に美知香が訪ねてきた日、
会社のコーヒーに睡眠薬が盛られ、全員が昏睡する事件が発生する。
犯人は?そして、連続無差別毒殺事件の意外な真相とは・・・?
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2006年03月14日

返事はいらない(宮部 みゆき 著)

新聞記者の恋人、神崎に捨てられた千賀子は、
飛び降りるために自宅マンションの屋上にやって来た。

しかし、屋上で森永宗一・久子夫妻に会った千賀子は意気投合し、
彼らの計画しているコンピュータ犯罪に手を貸すことにする。

計画自体は首尾よくいったものの、警察の捜査の手は千賀子にも伸び、
丸ノ内中央署の刑事から電話がかかってくるのだが・・・。
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2005年11月27日

淋しい狩人(宮部 みゆき 著)

古書店「田辺書店」の実質的な経営者、イワさんこと岩永幸吉。
彼の元に、お得意様の安達明子が相談にやってくる。
用件は、安達家に届いた2枚のハガキのことだった。

明子の亡父で作家だった安達和郎の、未完のまま出版された最後の作品、「淋しい狩人」。
一見何の関連もない5つの殺人事件が、同一犯によるものだという探偵小説。
ハガキの差出人は、この小説の内容どおりに殺人を犯し、
未完の作品を完成させてみせるというのだ。

はたして、ハガキの内容どおりに2件の殺人事件が起き、
いよいよ警察がそのハガキを重要視して捜査をはじめるが・・・。
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2005年11月21日

R.P.G.(宮部 みゆき 著)

建築中の建売住宅の中で、中年男性、所田良介が刺殺された。
彼はネット上に擬似家族を持っており、「お父さん」と呼ばれていた。

一方、その3日前には良介と不倫関係にあった女子大生が絞殺されていた。
女子大生といさかいのあった同級生が容疑者として浮上するが、
2つの事件に共通の遺留品があったことから、捜査は行き詰まってしまう。

良介の一人娘、一美が父と一緒にいる怪しい人物を見ていたことから、
警察は良介のネット上の擬似家族を呼び出し、一美に面通しさせるのだが・・・。

模倣犯」の武上刑事と、「クロスファイア」の石津刑事が再会し、
2つの殺人事件の謎に迫る。
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2005年11月20日

人質カノン(宮部 みゆき 著)

総務課の女の子だけで開かれた忘年会の帰り道、午前1時。
コンビニに寄った逸子は、馴染みの中学生とともに、
コンビニ強盗に遭遇してしまう。

拳銃を持った強盗は、逸子たちを床に伏せさせ、
店員を脅して金庫から大金を奪っていった。
床には犯人が落としていった、赤ちゃんの玩具であるガラガラが残されていた。

犯人はガラガラをわざと落としていったようだが、はたしてその意図は・・・。
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2005年11月09日

龍は眠る(宮部 みゆき 著)

関東に大型台風が接近し、叩きつけるような暴風雨の夜。
雑誌「アロー」の記者である高坂昭吾は、自動車で東京に向かっていた。
道中、びしょぬれのヒッチハイカー、慎司という少年を拾う。

走り出して間もなく、車はマンホールの蓋が半開きになっている場所にさしかかる。
そのそばには子供の傘が落ちていて、マンホールに落ちた可能性が濃かった。
警察も出動して捜索したが、子供の行方はわからなかった。

「僕は超能力者なんだ。あの子はマンホールに落ちて死んでしまったし、
蓋を開けた犯人を知っているから手を貸してほしい。」と高坂に頼む慎司。
言う通りの人物に直撃してみたが、慎司の後先考えない言動のため、
彼らが自首する可能性も薄くなり、事件の真実は闇に葬られようとしていた。

その後、慎司の超能力を調べる高坂の前に、別の青年が現れる。
「ヤツの超能力は偽物だ、あんたはだまされているのだ」と。
どちらを信じていいかわからなくなる高坂の前に何通かの脅迫状が届き、
彼に恨みを持つ者からの復讐が始まりつつある。

はたして、慎司の超能力は本物なのだろうか。
そして、高坂に恨みを持つ者とは誰で、何が目的なのだろうか・・・。
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2005年11月08日

レベル7(セブン)(宮部 みゆき 著)

若い男が眠っていた。彼が目覚めると、見知らぬ部屋の中だった。
隣には、見知らぬ女性が眠っている。彼女の名前が思い出せない。
いや、彼女の名前どころか、自分の名前も思い出せなかった。
記憶を失ってしまっているのだ。そして、2人の腕には「Level7」の文字が。
いったい何があったというのか・・・。

「明日 レベル7まで行ってみる 戻れない?」
奇妙な言葉を残して家出をした女子高生、みさお。
彼女と親しかったカウンセラー、悦子は彼女の家出に疑問を抱いていた。
ある夜、悦子にみさおから電話がかかってくる。
「真行寺さん、たす・・・。」

自分たちが何者なのかを突き止めようとする男女と、
女子高生の行方を捜そうとするカウンセラー。
彼らはその行動の過程で、凶悪な事件であった「甲山荘事件」にたどり着く。
はたして、「レベル7」とはいったい・・・。
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2005年11月06日

魔術はささやく(宮部 みゆき 著)

挙式を間近に控えた若い女性が、マンションの屋上から飛び降りた。
翌月、地下鉄東西線のホームから若い女性が電車に飛び込んだ。
そしてさらに翌月、また若い女性がタクシーの前に飛び出した。

一見、何の関わりもない事件だったが、3人の女性には接点があった。
そして、4人目に魔の手が伸びていた。

女性をはねたタクシー運転手、浅野の甥である守は、
伯父の無実を証明するべく奔走しているうちに、
知らず知らずのうちに事件の核心に近づいていった。

3人の女性の接点とはいったい何なのか。
そして、4人目の女性の運命は・・・。
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2005年11月05日

火車(宮部 みゆき 著)

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の栗坂和也に頼まれ、
失踪した彼の婚約者である関根彰子の行方を捜すことになった。

本間は彼女の勤めていた会社や、自己破産した際の弁護士などを訪ね、
和也の婚約者と関根彰子は全くの別人であることを突き止める。

周到な用意をして他人になりすました彼女は、
自らの足取りを徹底的に消しながら逃亡していた。
なぜそこまでして自らの痕跡を消さなければならなかったのか。
そして、彼女はいったい何者なのか。
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