浅田 次郎

2006年12月12日

プリズンホテル(3)冬(浅田 次郎 著)

ベストセラー作家・木戸孝之介は、編集者から逃れるために
泊まっているホテルを抜け出し、「奥湯元あじさいホテル」に向かう
地元の人が「監獄(プリズン)ホテル」と呼んで恐れるホテルへ。

この20年の間に15,000人を救け、5,000人を殺した阿部看護婦長。
大学病院では皆が畏怖と敬意とをこめて、彼女を「血まみれのマリア」と呼ぶ。
久しぶりの休暇がとれた。温泉へ行こう。雪に埋もれた山奥の一軒宿へ。

名アルピニスト・武藤嶽男は、雪山で自殺志願の少年・太郎を拾う。
1度は太郎を山小屋に放置したものの、戻ってきた武藤は太郎を背負い山を下り、
雪に埋もれたホテルにやってきた。

患者を安楽死させてしまった医者、作家を追いかけてきた編集者と、
続々とプリズンホテルに集まってくる客たち。
今回巻き起こる騒動とはいったい・・・。
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2006年10月22日

プリズンホテル(2)秋(浅田 次郎 著)

暴力団関東桜会の8代目総長・相良直吉が亡くなった。
「仁義の黄昏」シリーズでベストセラー作家になった木戸孝之介は、
ヤクザの大幹部である仲蔵叔父に連絡をとる。
「関東桜会総長の葬儀を取材させて欲しい。」と。

葬儀に招かれた孝之介は、無事取材も終わり、
仲蔵叔父の経営する「奥湯元あじさいホテル」にやってきた。
地元の人が「監獄(プリズン)ホテル」と呼んで恐れるホテルへ。

一方、警視庁青山警察署の慰安旅行ご一行様が箱根に向かっていた。
幹事の渡辺巡査部長は感慨深げだった。「勤続42年を大過なく過ごしてきた。
この幹事が最後のご奉公。年が明ければめでたく定年だ。」と。
しかし、彼らの向かっているホテルはプリズンホテルだったのだ。

1つのホテルで暴力団と警察が相まみえ、宿泊するという異常事態。
そのほかにも往年の大歌手、伝説のヒットマンの娘、一風変わった天才シェフ、
通称「集金強盗」の男などが集結したため、ホテル内は騒然とし、
ドタバタとした事件が巻き起こる!
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2005年06月16日

鉄道員(ぽっぽや) (浅田 次郎 著)

かつては北海道有数の炭鉱の町として栄えた幌舞。
来春の廃止が決まった幌舞線の終着駅である幌舞駅の駅長、佐藤乙松は、
一人娘の雪子を2ヶ月で亡くした日も、愛妻の静枝を亡くした日も、
ずっと駅に立ち続けてきた。

幌舞線最後の正月、乙松の前に真新しいランドセルをしょった少女が現れる。
来年小学校にあがるという少女は、駅に人形を忘れていってしまった。

その夜、昼間の少女が忘れていった人形を取りに、少女の姉がやって来る。
来年中学校にあがるという彼女もまた、人形を忘れて帰ってしまった。

そして翌日、2人の少女の姉だという女子高生が現れる。
果たして、彼女たちは本当に姉妹なのか?
それとも・・・。
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2005年06月10日

壬生義士伝(浅田 次郎 著 全2巻)

幕末。尊皇攘夷運動が盛んな頃。日本は激動の時代を迎えていた。
慶応4年のある夜更け、盛岡南部藩の大坂蔵屋敷に、
満身創痍の侍が1人たどり着く。

彼の名は吉村貫一郎。かつては南部藩藩校の先生でありながら、
剣を取れば北辰一刀流免許皆伝の腕前、文武両道の男だった。
しかし、足軽という低い身分のため扶持は少なく、
また、南部藩の窮乏のため、ろくな手当すら出ず、
度重なる飢饉のたびに極貧の暮らしを強いられる。
ついに決心した吉村は、妻子の食い扶持を稼ぐため、
南部藩を脱藩。新撰組の義士に加わる。

人を斬りたくはないが、斬らねば自分が斬られる。
盛岡に残してきた妻子も路頭に迷うことになる。
「おもさげなござんす。お許しえって下んせ。」
守銭奴と蔑まれながらも、義のため妻子のため、今日も人を斬る。

尊皇攘夷運動、薩長の台頭、腰抜けの15代将軍慶喜。
幕府は敗れ、新撰組も総崩れの中、吉村の最期はいかに・・・。
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2005年04月17日

蒼穹の昴(浅田 次郎 著 全4巻)

時は清朝末期。貧しい糞拾いの子、春児と大地主の息子、梁文秀。
幼なじみの2人は、占い師白太太の予言を聞く。

「春児、汝は天下の財宝をことごとく手に入れるであろう。」
「梁文秀、汝は天子様のかたわらにあって天下の政を司ることになろう。」

かつては高名な占い師だった白太太の予言どおり、都にのぼった2人は
宦官と官僚という別々の立場でのし上がっていく。
西太后の治世の中、白太太の予言と2人の志は成就されるのか・・・。
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