2005年08月18日

理由(宮部 みゆき 著)

大雨の降るある夜。東京都荒川区の超高層マンション2025号室。
住民3人が遺体で見つかり、1人が転落死するという事件が発生する。
当然、その部屋の住人の遺体だと思われたが、全くの別人であった。

2025号室の住人、小糸信治は家族とともに警察から身を隠していた。
捜査の結果、小糸信治は住宅ローンを払えず、2025号室の住人はおろか、
持ち主でもなくなっていたことが判明する。

東京都江東区の簡易旅館「片倉ハウス」の長女片倉信子が
交番に駆け込んできたのは、午後5時ころのことだった。
荒川4人殺しの重要参考人、石田直澄が片倉ハウスにいるというのだ。
相談を受けた石川巡査は片倉ハウスに向かう。

一方、東京都江戸川区の食堂「宝食堂」。
長女の宝井綾子が倒れ、救急病院に搬送される。
昨日の土砂降りの雨の中を外出して、肺炎にでもなったというのか・・・。

小糸家、石田家、宝井家。
何の関連もない3家族が荒川の事件に何らかのかかわりを持っている。
果たして、殺された被害者の4人はいったい誰なのか。
そして、この事件は誰が何のために起こしたというのか・・・?

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第120回(平成10年下半期)の直木賞受賞作。

一見何の関係もない人や事件が、実は裏ではつながっているという、
宮部みゆきお得意の形式にはまっています。

「住宅ローン破綻」「占有屋」という、当時の時事問題を取り扱っていて、
「カード破産」「夜逃げ」を題材とした「火車」とともに、
当時はタイムリーな話題を扱ったミステリーでした。

事件の関係者からのインタビュー形式で物語が進められている点は、
浅田次郎の 「壬生義士伝」もそうでしたが、新鮮な感じがしてよかった。
すんなり読めたのは、著者の技量によるところも多いのでしょう。

昨年の春、大林宣彦監督のもと、WOWOW放送用として映画化され、
そのあと、映画館でも公開されました。
大林監督は、出演者にすっぴんで演じてもらったようです。
化粧していてもおかしくないシーンのときはもちろん化粧してましたけどね。
さすが、映像には徹底的にこだわる監督なんですね。






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mano_oil at 17:49│Comments(0)TrackBack(0)宮部 みゆき 

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