2006年05月14日

ひらいたトランプ(アガサ・クリスティー 著)

パーク街の豪華なアパートに住むシャイタナ氏は、彼を知るほとんどすべての人から
気味悪がられていたが、大金持ちで素晴らしいパーティーを開くことで有名だった。

ある日、嗅煙草入れ展示会でエルキュール・ポアロと会ったシャイタナ氏は、
ポアロに声をかけ、とても危険な誘いをかける。
「近いうちに僕のアパートに来ませんか?面白い蒐集品をお見せしますよ。
ほんの少しも嫌疑をかけられないで、安心して生活している殺人犯人たちの
コレクションをお見せしましょう!」

そして、パーティーは開かれた。ポアロのほかに招待されたのは、
探偵作家のオリヴァ夫人、警視庁のバトル警視、諜報局員のレイス大佐、
若い女性アン、ロバーツ医師、探検家のデスパード少佐、ロリマー老婦人だった。
パーティーでは素晴らしい食事が振舞われたが、食後のブリッジの最中に、
シャイタナ氏が暖炉の前で殺されているのが発見される。
招待客の中の誰かが、過去の殺人の発覚を防ぐため、
彼を消したと考えるのが妥当だった。

探偵役が4人と、殺人犯人が4人。
シャイタナ氏に窮地に追い込まれ、牙をむいたのは誰なのか・・・。

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「そして誰もいなくなった」 「アクロイド殺し」が有名な、
ミステリーの女王、アガサ・クリスティーの作品です。
原題は「Cards on the Table」で、1936年に出版されました。

収集好きの金持ちの道楽で、殺人犯が集まるというパーティーに参加した、
灰色の脳細胞を持つ名探偵エルキュール・ポアロが、主催者を殺した犯人を
得意の論理的思考で探していきます。

今回の作品で異色なのは、ポアロのほかに探偵作家、警察官、諜報局員という
広い意味での探偵役が4人招待されていて、容疑者である4人について
独自に調査することも許されているということでした。
彼らは自分たち独自のスタイルで犯人を捜していきますが、
最後に笑ったのはやはりポアロでした。まあ、主役ですしね。

ストーリーの中でブリッジというトランプゲームが効果的に使われています。
犯人の心理を知る上で、ブリッジを知っているとさらに面白く読めると思いますが、
まあ、知らなくても全然問題はないですよ。
アガサ・クリスティーらしく二転三転するどんでん返しが用意されていて、
とても楽しめる作品であること請け合いです。


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5 ブリッジなんか知らなくても・・
1 こいつぁ トランプのルールが分からんときつい(;´Д`)ハァハァ
4 ブリッジの勝負から…


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