2006年03月20日

ABC殺人事件(アガサ・クリスティー 著)

「エルキュール・ポアロ殿
 ・・・貴殿がいかに敏腕か、ひとつお手並みのほど拝見いたしたい。
 ・・・今月の21日、アンドーヴァを警戒されたし。
                               ABC」

ポアロの元に送られてきた1通の手紙。
その手紙の予告どおり、イギリスのアンドーヴァ(Andover)で、
アリス・アッシャー(Alice Ascher)夫人の遺体が見つかった。
手紙はただのいたずらではなかったのだ・・・。

さらにABCからの次の挑戦状が届き、ベクスヒル(Bexhill)海岸で、
ベティ・バーナード(Betty Barnard)の遺体が見つかる。

犯人の特定はおろか、動機すらもまったくわからない状況の中、
ABCからの挑戦状は続き、チャーストン(Churston)で、
カーマイケル・クラーク(Carmichael Clarke)卿が犠牲となる。

ポアロに挑戦し続ける、犯人ABCの意図は?。
また、どの現場でも残されていた、ABC鉄道案内の謎とは・・・。?

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ミステリーの女王、アガサ・クリスティー全盛期の作品です。
原題は「The ABC Murders」で、1935年に出版されました。

ポアロの友人、ヘイスティングズ大尉の手記という形で物語は進行し、
アルファベット順に起こる連続殺人事件の謎を、灰色の脳細胞を持つ名探偵、
エルキュール・ポアロが解決していきます。

殺人事件がアルファベット順に起こり、現場にはABC鉄道案内が残され、
犯人とポアロ(&警察)の対決が続くというプロットは素晴らしく、
面白く読めましたし、読んで満足した作品には違いないのですが、
「そして誰もいなくなった」 「オリエント急行の殺人」 「アクロイド殺し」に比べると、
少し落ちるかなというのが、正直な感想です。
少なくとも、何度も繰り返し繰り返し読みたいとは思わない。

まあ、何度でも読みたい推理小説ってのも珍しいとは思うのですが。
そういう意味では、上記の3部作は本当に名作だと思います。


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