晴読雨読:Black Jack―The best 14stories by Osamu Tezuka (7)（手塚　治虫　著）

2006年04月22日

Black Jack―The best 14stories by Osamu Tezuka (7)（手塚　治虫　著）

手術を頼まれ、南イタリアの干潟までやってきたブラック・ジャック。
二束三文の土地と引き換えに手術をしてくれと頼まれ、
断って帰ろうとするが、鳥たちに引き止められ手術をすることにする。

エレルモ親分の手下に撃たれた少年の手術は成功したが、
手下たちは少年にとどめを刺すために再度襲ってきた。
少年を慕う鳥たちは、少年を守るために・・・。

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トニオ少年と彼を慕う鳥たちとの絆に、ブラック・ジャックは手術を決意、
「鳥たちと野郎ども」をはじめとして、

「灰色の館」、やけどで廃人になってしまった兄と妹の間にいったい何が？
「ネコと庄造と」、がけ崩れで家が倒壊し家族を失った庄造と、家族同然のネコたち。
「ふたりのピノコ」、とある町で見かけた、ピノコそっくりの女の子の病気とは？
「不発弾」、Ｂ・Ｊの体中の傷跡の秘密と、幼少の頃の悲劇が明かされる！
「おとうと」、息子のふりをするように依頼されたＢ・Ｊが手術する患者とは？
「上と下」、ＲＨ－の血液型を持つ社長を救った力さんと、社長との友情の物語。
「戦場ガ原のゴリベエ」、人間を襲い食べ物を奪うサル、ゴリベエにも三分の理が。
「黒潮号メモ」、冒険に出る直前に事故を起こし患者を死なせた帆村にＢ・Ｊが怒る。
「白い正義」、Ｂ・Ｊと育ちのいい正義の味方の白拍子医師との対決の行方は？
「一ぴきだけの丘」、命を救ってくれたクマのため、Ｂ・Ｊが一肌脱ぐ。
「曇りのち晴れ」、重傷を負った頭取の息子の少年と、自殺志願の若い女性の物語。
「ハリケーン」、膵臓ガンを患った富豪の老人とＢ・Ｊにハリケーン直撃の危機が。
「タイムアウト」、鉄材に挟まれ抜け出せない子供を分解してつなぎ合わせる奇跡。
全１４話のストーリーを収録。

神技ともいえる手術を施す代わりに、法外な治療費を要求する
モグリの無免許医であるブラック・ジャックがおりなす感動のストーリー。

「医師免許は持っているが、医者ではない」手塚治虫と、
「医師免許は持っていないが医者である」ブラック・ジャックは
全く正反対の人物ですが、自分の腕一本でとてつもない報酬を
得ることができる職人として、相通ずるところがあると思います。

ブラック・ジャックの生い立ちを描き、このマンガの骨格ともいうべき部分を
説明してくれる、「不発弾」がやはりこの中では一番のオススメです。

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