2006年05月04日

Black Jack―The best 12stories by Osamu Tezuka (16)(手塚 治虫 著)

軍のメイスン大佐の息子が前線でケガを負い、日本の横田基地まで運ばれてきた。
心臓に砲弾の破片が食い込み、心臓が壊死する危険のある危機的な状況だった。

すぐ手術が必要だったのにわざわざ日本まで運んできたのには理由があった。
彼はどんな麻酔薬にも拒否反応を起こし体が痙攣するアナフィラキシーだったのだ。

電気麻酔法という方法を使い、なんとか手術に成功するブラック・ジャック。
しかし、その直後に患者がアナフィラキシーのため急死してしまった。
怒り狂ったメイスン大佐は、息子の仇を討とうと銃を持ってブラック・ジャックを追う。
細心の注意を払ったのにもかかわらず、なぜ患者は死んでしまったのだろうか・・・。

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麻酔を受け付けない患者を手術するという難題に対し、ブラック・ジャックは?
「アナフィラキシー」をはじめとして、

「ミユキとベン」、不良のベンが惚れたミユキは末期ガンだったのだが・・・。
「失われた青春」、石油王ゼット・リングが依頼し、若返り手術を受けた真の目的とは?
「にいちゃんをかえせ!!」、兄がB・Jのせいで怪獣に変身したと信じるユキオ。
「もう一人のJ」、かつての仲間ハンスに復讐を誓うジョナサンはB・Jに瓜二つだった。
「光る目」、いじめられっ子の哲男が緑内障の手術を拒否する理由とは・・・?
「リンチ」、よそ者を極端に嫌うシシリー島の村で手術を引き受けたB・Jだったが・・・。
「猫上家の人々」、B・Jが訪れた猫上家には化け物が出没するという噂だったが・・・。
「浮世風呂」、柔道部の主将、大平が午後3時から銭湯に通うのには理由があった!
「腫瘍狩り」、白拍子教授が導入した新型のガン治療用機器には重大な欠陥が!
「裏目」、B・Jの手術シーンを撮影するため、わざと事故を起こしたプロデューサー。
「過ぎさりし一瞬」、背中に弾痕のようなアザのあるタクシー運転手の過去の謎とは?
全14話のストーリーを収録。

神技ともいえる手術を施す代わりに、法外な治療費を要求する
モグリの無免許医であるブラック・ジャックがおりなす感動のストーリー。

「医師免許は持っているが、医者ではない」手塚治虫と、
「医師免許は持っていないが医者である」ブラック・ジャックは
全く正反対の人物ですが、自分の腕一本でとてつもない報酬を
得ることができる職人として、相通ずるところがあると思います。

ブラック・ジャックが自分以上の腕だと認める天才医師を探すために、
あちこち奔走し、中米の国エルサルバドルまで足の伸ばすという異色の作品、
「過ぎ去りし一瞬」が、この中では一番のオススメです。


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mano_oil at 15:14│Comments(0)TrackBack(0)手塚 治虫 

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