2006年07月14日

ルー=ガルー(京極 夏彦 著)

2030年代の都市。学校教育は崩壊し、子どもたちは各自携帯端末を持ち、
自宅で学習し、週に1度のコミュニケーション研修の時だけ外出するような
生活を送っていた。端末を持ち歩くことにより、すべての行動は把握されていた。

動物性蛋白質食材の合成食材が開発され、野菜を除いては人工の食材となり、
人間は動物を殺して食べることをやめ、完全合成食材を食べるようになって、
食物連鎖の環の中からはずれることに成功していた。

そんな中、14〜15歳の少女ばかり狙った連続殺人事件が起こる。
警察は未成年者を担当するカウンセラーに子どもたちの個人情報の提供を求め、
それに基づいた捜査を開始する。

仮想の世界に閉じ込められていた少女たちは、自らの身を守るため、
その仮想世界から飛び出し、活動を開始した。
果たして悪の枢軸たる犯人たちの目的とその正体とは・・・。

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

「後巷説百物語」で第130回(2003年下半期)の直木賞を受賞した京極夏彦の作品。
普段はまったく読まないジャンルですが、会社の後輩にすすめられ読みました。
執筆にあたって、読者からの近未来社会の設定を公募し、そのアイディアを
小説に盛り込んだというユニークな試みをおこなわれた作品です。

無機質な管理社会の中、人と関わることをほとんどしてこなかった少女たちは、
必要に迫られ、また自らの命を守るため、守られた仮想世界から飛び出します。
正体のわからない敵に対抗するということではなく、自分たちが助かるために
策を講じる彼女らは、知らず知らず事件の核心に迫っていき、
最後には巨悪と直接対決しなければならない運命となります。

完全合成食材・・・。あと30年ほどで本当にそんな世の中になるんでしょうか。
捕鯨反対運動が始まって久しいですが、突き詰めていくと牛も豚も鶏も魚も
殺すなということに・・・。ちょっと想像したくない世界ですね。


楽天ブックスで詳細を見る



↓本・読書に関する人気blogランキングはこちら。
↓この記事が役に立ったら、ポチッと応援クリックお願いします。
blogranking



--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

ルー=ガルー
ルー=ガルー
posted with amazlet on 06.07.14
京極 夏彦
徳間書店 (2004/11/19)
売り上げランキング: 64,484
おすすめ度の平均: 3.8
4 近未来の社会描写が面白い作品
4 仮想2030年に、自分を当てはめて考えてみる。
3 妖怪小説家が描く近未来

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
楽天市場にGO!
最新のコメント
Amazonで本を探す