2007年01月28日

明日の記憶(荻原 浩 著)

広告代理店の部長職を務める佐伯雅行。
50歳を迎えた彼は仕事も順調で、愛娘・梨恵の結婚も決まり、
順風満帆な人生を送っていた。そしてこれからも送るはずだった。

不眠と目まいに悩まされ、睡眠薬を処方してもらいに精神科にかかった佐伯。
ところが、彼にくだされた診断結果は「若年性アルツハイマー」だった。

ただの物忘れだと思っていたのに、指のすき間から砂が漏れていくように、
自分の記憶が欠落していく。自分が自分でなくなっていく。
愛する妻・枝実子や愛娘のこともいつかは忘れてしまうというのか・・・。

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第18回(2005年)の山本周五郎賞受賞作。
渡辺謙が映画化を熱望し、主演兼エグゼクティブプロデューサーとして参加し、
一躍有名な原作となりました。

アルツハイマーって物忘れしたり、徘徊したりするいわゆるボケの病気だと
ばかり思ってましたが、死に至る病なんですね。全然知りませんでした。
平均余命が7年ということだそうです。

主人公が日記を書いていて、それが本編のところどころに挿入されていますが、
日が経つにつれて誤字が増え、ひらがなが多くなっていく芸の細かさ。
記憶がだんだん崩壊してきているということが、手に取るようにわかって怖いです。

自分が当事者だったら本当にこんなこと気軽には言えるはずもないですが、
ラストシーンは本当に素晴らしいと思いますね。


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