2007年02月25日

脳男(首藤 瓜於 著)

茶屋警部率いる警察は、とうとう連続爆弾犯のアジトを突き止め突入した。
犯人は逃がしてしまったが、犯人と争っていた男の身柄を確保する。
男の名は鈴木一郎。逮捕された後、次の爆弾のありかを警察に告げたため、
爆弾犯の共犯とみなされ起訴されてしまった。

裁判所の依頼で、鈴木の精神鑑定を担当する精神科医・鷲谷真梨子は、
彼の本性を探ろうとして核心に迫っていく。

そして、鈴木の入院する病院に爆弾を仕掛けたと犯人からの連絡が入った。
犯人の狙いは何なのか?そして、心を持たない男・鈴木は共犯者なのか?
それとも・・・。

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第46回(2000年)の江戸川乱歩賞受賞作。
この次の年の受賞作が、映画化もされた「13階段」です。

選考委員の北方謙三に「人間性や能力の、欠落と、それと相反する豊かさが、
想像上のものだとわかっていても、不思議なリアリティと迫真力を持っていた。」
と言わしめた作品です。

精神科医・鷲谷真梨子は、連続爆弾犯の共犯者とおぼしき男の鑑定依頼を受け、
その男の鑑定を進めていく過程で、ある疑問を持ったことから、
各方面に聞き込みを続け、鈴木の過去、そして事件の核心へと迫っていきます。

心を持たないはずの鈴木一郎がとても魅力的なキャラクターに描かれていて、
ヒロインである真梨子や脇を固める茶屋警部も個性豊かに花を添えます。
スピード感も抜群で、早く次のページに行きたくなること請け合いです。

「茶」屋警部をはじめ、白石、黒田、緑川、浅黄、青木、藍澤、赤岩、金井と
具合に、登場人物の名前の多くにに色の名前を入れてあるのは、
著者なりのこだわりなのかもしれませんね。


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