2007年03月19日
容疑者Xの献身(東野 圭吾 著)
かつて帝都大学大学院で学び、数学者への道を目指していた石神哲哉。
数学者として身を立てる夢をあきらめ、高校教師となった彼の楽しみは、
近所の「べんてん亭」で弁当を買ってから出勤することだった。
アパートの隣の部屋に住む花岡靖子がそこで働いていたのだ。
靖子には中学生になる娘・美里がいたが、石神は彼女のことが好きだった。
ある日、「べんてん亭」で店番をしている靖子のところに男が訪ねてきた。
男の名は富樫慎二。暴力が原因で5年前に別れた靖子の元亭主だった。
かつての妻から金をむしり取るべく、居所を突き止めて訪ねてきたのだ。
そしてその夜靖子は、アパートに上がりこんで復縁を迫った上に美里に対して
暴力を振るった富樫を絞殺してしまった。
事態を知った石神はこの母娘を危機から救うため、偽装に手を貸す。
案の定、刑事が靖子のところに訪ねてくるが、彼女たちにはアリバイがあった。
母娘を警察の追及から守るため、石上が仕掛けた盲点をつくトリックとは?
そして、帝都大学で石神とともに学び、お互いを好敵手として認めていた
天才物理学者・湯川がたどり着いた驚愕の真相とは・・・?
数学者として身を立てる夢をあきらめ、高校教師となった彼の楽しみは、
近所の「べんてん亭」で弁当を買ってから出勤することだった。
アパートの隣の部屋に住む花岡靖子がそこで働いていたのだ。
靖子には中学生になる娘・美里がいたが、石神は彼女のことが好きだった。
ある日、「べんてん亭」で店番をしている靖子のところに男が訪ねてきた。
男の名は富樫慎二。暴力が原因で5年前に別れた靖子の元亭主だった。
かつての妻から金をむしり取るべく、居所を突き止めて訪ねてきたのだ。
そしてその夜靖子は、アパートに上がりこんで復縁を迫った上に美里に対して
暴力を振るった富樫を絞殺してしまった。
事態を知った石神はこの母娘を危機から救うため、偽装に手を貸す。
案の定、刑事が靖子のところに訪ねてくるが、彼女たちにはアリバイがあった。
母娘を警察の追及から守るため、石上が仕掛けた盲点をつくトリックとは?
そして、帝都大学で石神とともに学び、お互いを好敵手として認めていた
天才物理学者・湯川がたどり着いた驚愕の真相とは・・・?
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「秘密」、「白夜行」、「片想い」、「手紙」、「幻夜」と、
直木賞の最終候補に5回も残っていながら涙をのんで来た東野圭吾が
ついに第134回(2005年下半期)の直木賞を受賞した作品です。
「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」のような倒叙の形式をとる小説で、
はじめに犯人がわかっている状態でストーリーが進んでいきます。
いわゆる犯人当てのミステリーとはまったく別物です。
犯人が最終的に逃げ切れるかというところに焦点を当てているわけです。
天才的数学者だったはずが、今は一介の高校教師として生活する孤独な石神が、
隣人の母娘のために払った犠牲はまさに「献身」で、ミステリーではありながら
純愛小説でもあるという、一種「変身」に近いようなストーリーでありました。
石神の方からしてみれば純愛でしたが、母娘の方からするとどうなんだ?という
疑問は当然ありますが・・・やるせないとしか言いようがないです。
ラストのどんでん返しがまったく予想外で、本当にびっくりさせられた。
まさに「目が点」ってやつで、「その手があったか!」とつぶやいてしまった。
そもそも、どんでん返しがあること自体を読者に予想させるような
ストーリーではなかったので、余計にそう感じたのかもしれません。
話の途中でこのトリックを予想できたという人がいたら、
その人はかなりのミステリー通なんでしょうねー。
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流石は東野圭吾氏!!
感動はしないけどおもしろかった
フツーに号泣
「秘密」、「白夜行」、「片想い」、「手紙」、「幻夜」と、
直木賞の最終候補に5回も残っていながら涙をのんで来た東野圭吾が
ついに第134回(2005年下半期)の直木賞を受賞した作品です。
「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」のような倒叙の形式をとる小説で、
はじめに犯人がわかっている状態でストーリーが進んでいきます。
いわゆる犯人当てのミステリーとはまったく別物です。
犯人が最終的に逃げ切れるかというところに焦点を当てているわけです。
天才的数学者だったはずが、今は一介の高校教師として生活する孤独な石神が、
隣人の母娘のために払った犠牲はまさに「献身」で、ミステリーではありながら
純愛小説でもあるという、一種「変身」に近いようなストーリーでありました。
石神の方からしてみれば純愛でしたが、母娘の方からするとどうなんだ?という
疑問は当然ありますが・・・やるせないとしか言いようがないです。
ラストのどんでん返しがまったく予想外で、本当にびっくりさせられた。
まさに「目が点」ってやつで、「その手があったか!」とつぶやいてしまった。
そもそも、どんでん返しがあること自体を読者に予想させるような
ストーリーではなかったので、余計にそう感じたのかもしれません。
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