2008年06月23日

ダイイング・アイ(東野 圭吾 著)

雨村慎介は勤め先のバーから帰宅する途中、何者かに襲われた。
襲った人間の身元はすぐ割れ、1年半前に慎介が起こした人身事故で亡くなった
女性の夫が犯人だった。ところが、慎介には事故を起こした記憶が全くなかった。
頭を殴られた拍子に、事故に関する記憶を失ってしまったらしかった。

怪我も回復し、バー勤めの日常が戻った慎介は自分の失った記憶を取り戻そうと
他人から少しずつ聞いたヒントをつなぎ合わせる。なぜ自分はあの日に限って
急いでいたのだろう。自転車をひっかけてしまったのはなぜなのだろうと。

そして、少しずつ核心に迫っていく慎介に忍び寄る魔性の女の正体とは・・・。

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「手紙」「さまよう刃」「秘密」などの作品で知られ、「容疑者Xの献身」
第134回(2005年下半期)の直木賞を受賞した東野圭吾の作品。

タイトルを初めて見た時、殺された人の角膜に犯人の顔が焼きつき、
角膜移植を受けた人が犯人を探すようなストーリーのミステリーを
勝手に想像してしまった。
手塚治虫のブラック・ジャックにそんな感じのストーリーがあったっけな。
「春一番」という題名だけれど。

よく練られているストーリーで、テンポよく読み進められるのだが、
どうも都合よく進みすぎているような感じを受ける。フィクションなのだから、
都合よく進んで当たり前なのだが、テクニックに走っているような印象を受ける。
サッカーでフェイントをかけまくっているけど、結局1人も抜いてないってな感じ。
「さまよう刃」「容疑者Xの献身」のようなずっしりとした重さを感じない。

面白いことには違いないのだが、読んだ後にあまり何も残らない。
「宿命」とか、今となってはどんなストーリーだったか細かく思い出せないもんね。

東野圭吾作品について、自分の中での順位は、
「さまよう刃」「容疑者Xの献身」「変身」「秘密」「白夜行」
「手紙」「分身」> 「ダイイング・アイ」> 「宿命」「夜明けの街で」の順かな。


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mano_oil at 01:22│Comments(0)TrackBack(0)東野 圭吾 

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