2009年07月26日

裁判官が日本を滅ぼす(門田 隆将 著)

日本の裁判は、「真実」を発見するところではなくなっている。
正確にいえば、日本の多くの裁判官には「真実」を炙りだす能力も識見もないし、
そもそも真実を導き出そうとする意欲もないのである。

世間知らずで非常識な存在でしかなくなっている日本の裁判官を
痛烈に皮肉った渾身の告発ノンフィクション

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裁判員制度がスタートし、この手の書籍も手に取る人が増えているように思う。
いきなりこんな本を読んでしまうと、裁判というものがいかに理不尽なものかと
ガッカリしてしまう人もいるだろう。

もちろん、本書に書かれているような裁判官がほとんどというわけではなく、
常識的な裁判官も多数存在するのだろうが、多くの裁判官が一般市民を
見下していることは間違いないと思われる。

東野圭吾の「さまよう刃」って本の中にも似たようなくだりがあったけど、
結局裁判官って「正義」ではなく「法律」の番人なわけであって、
世間一般的にどう評価されるのかはあまり関係ないのだろう。
最近、江東区で若い女性が同じマンションに住む男に殺され、バラバラにされて
トイレに流されるなんていうとんでもない事件があったが、あの裁判も
結局死刑は回避されて無期懲役だもの。1人殺したくらいでは死刑にはならないのだ。

ところが、長崎市長が銃撃されて殺された事件では犠牲者が1人なのに死刑判決が
出てるんだよね。殺されたのが政治家だからなのか、容疑者が暴力団員だから
なのかわからないけど、どうもぶれているような気がするな。
殺した後バラバラにしてトイレに流したって方が明らかに罪が重い気がするが。

著者自身が書きながらアツくなってしまったのか、批判の言葉が痛烈すぎて
若干ひいてしまうような部分もあるが、日本の裁判の現状を知るという目的では
ぜひ1度目を通しておくべき書籍なのではあるまいか。


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裁判官が日本を滅ぼす (新潮文庫)
門田 隆将
新潮社
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おすすめ度の平均: 4.0
2 「目くそ鼻くそを笑う」的な独善的な本
4 必ずしも偏見ではない
1 マスコミへの危機感
5 裁判官も人の子でしかない。
5 司法エリートの特殊な人間性

mano_oil at 02:07│Comments(0)TrackBack(0)ビジネス書 

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